「提灯屋さん」責任編集。大提灯、祭り提灯製造と紹介。
提灯や祭りについていろいろなんでも話しています。
[提灯レポート]2012/05/23
今よりずっと貧乏していた頃よりの習慣というか、今でも移動の手段にはたいてい自転車を使います。
片道30から40分は普通でしょうか。
後から考えれば(バイクで行ったらよかったな)と思われる所にも、今だに自転車で行き、動き回っています。
お金のことはもちろんですが、利点は移動の時間が読みやすいのと停める場所を探しやすいところ。
長年の自転車生活では当然頻繁に通る道やお決まりのコースができてきます。選ぶ基準は走りやすさや景色が自分の好みであることが多く、決して大通りや近道ではなかったりします。
自転車でなければ通れない露地(ろうじ)もあって、そんな所の開拓はその辺にいたおじさんに
「これ(自転車に乗って)貫けられます?」
と聞きながら進んだ道であったりします。
道、というか住んでも居ない者が通ってはいかんような通路ではギョッとされますが・・・。
さてそんな自転車移動中、先日見かけた提灯の話です。
弊社でも様々な看板提灯の注文をいただきますが、それは看板でも「提灯」を、しるしを入れて使うものではありませんでした。
ある茶舗の店先に吊るされていたのですが、少しどん丸こい、卵型の提灯の頭から布をかぶせて首のところを紐でしばり、
胴体部分には屋号か、○に茶、と入っていたか。
おそらく提灯を使ってお茶の葉を入れておく
"甕(かめ)"の形に模したのでしょうが、この場合、小さな和紙張り提灯は提灯として働いているが甕として存在しているのでした。
ところで自転車移動の良いところにもう一つ、二度見ならぬ二度通りできることがあります。
この時も一度自転車で通り越し、引き返して茶舗の前を「へぇー、うまいこと使わはるな・・・」と思いながら通りすぎました。
製作部 A