提灯探訪ブログ

提灯や祭りについていろいろなんでも話しています。

[仕事場だより]2011/07/10

文字の話

提灯屋は提灯に「文字」を書く内容のご注文が多いです。
例えば、看板だったらお店の名前、メニュー。神社仏閣の提灯であれば、神仏名や提灯を奉納される方のお名前などです。
今日は、文字原稿を受ける際に気をつけていることについて、お話します。


私どもの文字書き職人は常に文字を間違えないように、細心の注意を払って、書き入れています。

注文を受ける際、私どもでは必ず、お客様に直接書いてもらうか、FAXか
Eメールにてご注文を承ります。電話の注文で、文字、特に漢字を聞いていると、聞き違いや、書き間違いがあるからです。

特に個人名の場合、常用漢字には無い漢字や、名前の画数による特殊漢字なども
多くあるからです。

また、種類の多い同音苗字も注意が必要です。
例えば、「さいとうさん」ですが「斉藤」「斎藤」「齋藤」「齊藤」と4種類もあります。「わたなべさん」も「渡辺」「渡部」「渡部」「渡邊」「渡邉」と5種類あります。どちらも全国的によくある名前にですが、こんなにも多く種類があるのです。この方々からもし電話でご注文を聞いたとしたら・・・5回に1回は間違いそうです。
せっかく、お電話でご注文いただいたお客様とのやりとりで、文字をお聞きする段になると、「恐れ入りますが、文部分はFAXかメールでお願いいたします。」とお申し出をすることがあります。しかし前述の理由にて注文を受ける段において非常に大切なことなのです。お客様には、ご面倒おかけしますが、よろしくご協力お願いいたします。