提灯探訪ブログ

提灯や祭りについていろいろなんでも話しています。

[仕事場だより]2013/02/26

手仕事歳時記 2

今回は外から見た我々、というような話です。


何の仕事をしているのかと問われた時に、
提灯製造の仕事と答えると、瞬間ハッとする人や,頭の上に"?"をいっぱい出す人がいます。

前者はおそらく、例えばパンダやカモノハシといった絶滅危惧種に会った時のような、後者はその仕事についてあまり想像できなくて置いてきぼりをくらっているような感じでしょうか。

確かに私も、弊社に来るまで提灯製造に携わっている人に会ったことがありませんでした。親戚にでも居なければ、そうそう自然と出会わない職業、といったところでしょうか。

昔、大人になってから知り合った友人に、飛行機の国内線を、まるで路線バスのように使う子がいました。どうしてそんなにお金が続くのか不思議でしたが、聞けば『親父がパイロット』とのことで、この時は,私も、丹波の山奥にいてはまず出会わない種類の人に
会った感慨で"うわぁー!!"となりました。

しかし、会う確率でいえばどっこいどっこいか、ヘタすればそれより低いかもしれませんね。

先日、私の腕で一抱え以上もある奉納提灯を製作しました。
私の担当は、張り上がった白い提灯に、依頼の絵柄を描くことでしたが、春祭用の提灯ということで、赤い地色の幕を引き回した上に、一面桜が咲いている柄でした。
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外はまだ昨日も今日も吹雪いていますが、それでも春の準備は始まっていることが感じられる仕事でした。


それにしても、かつては実家の軒先提灯にも、年に一度触るかどうかだったのが、日がな一日それと格闘して生活することになるとは、人生とは不思議なものであります。


製作部 A