提灯探訪ブログ

提灯や祭りについていろいろなんでも話しています。

[店頭日誌]2011/08/06

お化け提灯について

毎日暑い日が続きますが、夏休みになると、各所のイベントや、施設で「おばけ屋敷」なるものが開催されます。
お店にも、数回、電話でお化け屋敷で使用する「お化け提灯ありますか」と問いあわせ頂いたことがあります。


電話を取ったものは「??お化け提灯とはどのようなものをお探しですか?」と尋ねます。
さて、「お化け提灯」とはどのような提灯を思い描かれますか。
「古くてボロボロになった提灯」のことや「提灯に手足が生えたもの」を求められることがあります。残念ながら私どもではこのような提灯を製作していないので、結果的には「お化け提灯」なるものは販売したことはありません。
ただ、お化け屋敷用に、白い新品の提灯を、わざと古く見えるような着色をし、血糊を飛ばし、いかにも怪奇っぽい筆字体でイベント名を書いたことはあります。

そもそも「お化け提灯」(提灯お化けともいう)とは、長年使っている提灯に魂が宿り手足が生えたり、舌を出したりと提灯が化けたものを指すようです。
古典の妖怪画においては、葛飾北斎の『百物語』にある「お岩さん」が有名ですね。充血した目と、提灯の折り目を利用した目の横の皺が印象的です。
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これは怪談『四谷怪談』で、四谷の女性・お岩が伊右衛門に殺され、そのお岩の霊が提灯に乗り移って怪異を現すという、歌舞伎の演出でも見られる「提灯お岩(ちょうちんおいわ)」を描いたものであります。
その昔、提灯が人々の生活とても身近な、道具であったことが分かります。